2019年11月15日
本当に好きなこと
ビックリなチャンスがやってきました。
このところ酔芙蓉の花の美しさに心奪われていた私。
いつか紅型の型にしたいなとスケッチなどしておりました。

私が真剣になればなるほどジャマをするにゃんこ。
さりげなくのび。

そしたらなんと…
紅型の金城昌太郎先生に筒描き染めを教えていただけることに。
先日の展示会で先生が言った「筒描き教えるから工房きたらいいさぁ」を本気にし、
電話をしたら10月は忙しいので11月またを本気にし(笑)
11月また電話をし、先生のご都合よい日に紅型仲間と2人で先生の工房で学べる事になりました。
当日はスケッチを持ってきなさいとのこと
そう今私の中で熱い「酔芙蓉の花のスケッチ」持って行こう!
しかしあんな凄い先生に私のスケッチ見せるなんて恥ずかしい、
いやこんなありがたいチャンスはないよと心の中で戦い。

スケッチを図案化し、筒描きできる線にし、青花で麻生地に図案を写していきます。
スケッチした図案を筒描きする、スケッチの感動をすぐ紅型にする事を学べました。

紅型の型紙にして彫るという作業は何ヶ月のかかるので、型紙の前にこうして筒描きで染めるとわかることが沢山ある。
型にはない筒描きの大胆でおおらかな線もまた美しい。

筆で図案写すのが面白かったです。ペンで写すよりスケッチの線が生きてくるようです。
図案化する時に
何気なく書いたスケッチの線はとても大切だそうです。
先生からスケッチの話を聞き、自然の花の短歌を作って詠んで見せたり、図案や作業も本気で身の引き締まる思いもし、
こんなに真剣に真摯に紅型を楽しむ姿に心が打たれました。
糊作りから学ぶ

筒描きのスタートです。

そのひとつひとつの作業が楽しくて、幸せで、絵を描くこと、糊作り、筒描きと
なんども心から幸せですありがとうございますを繰り返していました。
紅型はこんなにも楽しく、心から幸せになるものだと久しぶりに思いました。

ここからは長い自分語りになりますスミマセン。
正直、大好きだった紅型が私の中で苦しいものになっていました。
私は生活の為に今は福祉の仕事で正社員として働いています。
子育て家事をして、家に帰って紅型をする時間はほとんどない。
もしくは疲れはてて寝てしまう日々でした…
展示会の新作の紅型ブーゲンビリア、ふくぎ、タイモの型紙が間に合わず、
子供の習い事の送迎の待ちの間、車の中で型彫りしたり。
日々のあいている時間にスケッチ、図案、型彫り、糊おき、染め、小物になるよう縫う。
キツかったです。
展示会メンバーの工房かまえて紅型一本でがんばってる人の技術の凄さに、自分が恥ずかしくて。
仕事しながら紅型するなんて甘い。
子供が成人するまでは紅型はおさえて、紅型したいなんて夢みたいなこと言わない。
最後にこんな大きな展示会できて幸せだったと思っていました。
そしたら、新聞でくくる紅型小物屋を紹介してもらったり、
尊敬している紅型の先生に学べたり。
これはもう少し紅型頑張りなさい、好きでいていいよととらえていいですか神様。
先生の工房で紅型してるなんて夢のようで
この何年かどん底だったので、生きてたらこんな日も来るんだと何度も心の中でつぶやきました。
そして、
今日なぜ長いブログを書いてしまったかというと、
連続ドラマスカーレットの中のフカ先生のセリフ
「お金に負けたらあかん、何かを本気でやりたいと思ったときに、お金がないからという理由で諦めていけない」
絵を描きながら笑ったり、踊ったりしているドラマのフカ先生と、
紅型を楽しそうに、色について熱く語ったり、花の美しさをスケッチした様子を短歌にしたりする金城先生が重なってしまったのです。
次回は色染め編へ続く…
Posted by kukuru at 20:27│Comments(0)
│紅型